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2019年7月

STリラックス・開発秘話3

 ドイツの靴産業界が生き残りをかけて取り組んだプロジェクトは順調に推移しました。単に履き心地が快適というだけのコンフォートシューズではありません。医学会、特に整形外科の専門の知識やノウハウを詰め込んだものです。その為には、今までの靴の概念を一旦否定し、新しい概念のもと開発されているという事になります。

 ここにドイツコンフォートシューズと呼ぶための定義を列挙してみます。

1.足を包むアッパー(甲部分)が本革で作られていること。

2.靴ひもなど締め具合を調整できるデザイン。

3.しっかりと安定したヒールキャップ。

4.適切な捨て寸(つま先のゆとり)が確保されているデザイン。

5.衝撃吸収性、安定性があり、適切なローリングのあるソール(靴底)。

ここまでの定義であれば、過去に作られてきたであろう比較的履き心地に問題がない靴と大差ありません。これだけでは今までの靴の概念を否定したことにはなりません。

これに続く定義が

6.靴の形状が足形に近い、台形(オブリーク)のラスト(靴型)を使って成形されていること。

7.靴内部に調整可能な中敷(インソール)が挿入されていること。

⇒【中敷(インソール)のことをドイツ語ではアインラーゲンと言います。】

6.7.の条件がつくと状況がガラっと変わります。

この時点で、女性用のパンプスや男性物でもロングノーズといったものや、つま先が尖がったデザインのものは除外されます。アインラーゲンも厚さが5㎜程度のものになりますから、棚の無い薄ぺっらいものも論外となります。

ドイツには、マイスター制度があり、シューマイスターがいることを前節でお話ししました。もちろんこの方たちは、オーダーメイドで靴を作ることも可能です。古くから既成靴では飽き足らない人たちには、オーダーで靴を作る文化がありました。また障がいを持っている人たちは、オーソベディック・シューマイスター(整形外科的)に靴を作ってもらっていました。そんな歴史の中で培われた靴文化を持った上でドイツの靴を世界に広める為、靴産業は生き残りを掛けて普遍的価値を持った靴で勝負する必要があったのです。

その普遍的価値を持った靴とは、何だったのか?極端な言い方をすれば、

靴は単なる器に過ぎないと考えること

履き心地を担保するのはあくまでもインソール(アインラーゲン)

というものでした。

それを分かりやすくこんな風に表現する人もいます。

靴を眼鏡に例えると、靴そのものは眼鏡のフレーム。目が見えるかどうかを左右するのはレンズ。つまりインソール(アインラーゲン)こそ重要なのであって靴そのものはたいして重要ではないと!

今までの靴の概念を否定するどころか、靴そのものを否定することが、靴業界を救う秘策となるとは!

この秘策中の秘策、余程の信念がなければ進められないプロジェクトだったと思います。

 

つづく

 

 

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STリラックス・開発秘話2

ドイツという国は医学の分野でも先進国です。現在はどうか分かりませんが、以前、日本のお医者さんは、カルテをドイツ語で書いていました。薬品開発分野でも進んでおり、革を鞣す際に使われる薬品もドイツのものが多いのです。

そこで、ドイツの靴産業が究極の生き残り策として目指したのが、医学的な見地から靴を考えて見るということでした。前項でお話ししたようにドイツにはオーソペディック・シューマイスター(整形外科的な靴製作のマイスター)が存在していました。その分野に特化した靴を作れば、まだまだ世界に伍していけると考えたのです。

日本では、その分野で現在でも圧倒的な支持を受けているフィン・コンフォートやガンター、サンダルで有名になったビルケンシュトックや個性的なデザインのトリッペンなどが代表的なブランドです。1980年代に入ると、女性の多くが外反母趾になっていると話題になり始めます。重度・軽度を含め約70%の女性が何らかの足の障害を抱え、苦しんでいる方が大勢いるというこが分かって来たのです。マスコミでも大きく取り上げられるようになります。すると足を痛めない靴の需要が一気に高まるようになりました。日本靴総合研究会がシューフィッターの養成講座を開催するようになると、足と靴と健康を関連付けた考え方が広まり、一気に靴に対する認識に変化が現れるようになりました。それまでは、あくまでファッションが中心で、極端な話、おしゃれの為なら多少の足の痛みなど我慢するのが当たり前という時代があったのです。そういった考えのままでは、健康を害するという考えが一気に広まることになった訳です。

この講座を受けた靴屋の店主やスタッフが、この時、一斉にドイツ靴を扱い始めたのです。この動きは日本に限らず世界に伝播していきました。1980年代後半から1990年代にかけて、ドイツ靴の一大ブームが訪れました。それまで、靴の買い付けには、イタリアの展示会に出向いていた靴のバイヤーたちが、ドイツのデュッセルドルフで開かれるコンフォートシューズ中心の展示会に足を向けるようになりました。一時は、それまで盛況だったミラノで開かれるミカムという展示会場では閑古鳥が鳴くというところまでになってしまったのです。靴を売る側の人間たちの感性は鋭いものがあります。トレンドを察知する能力です。(後に触れますが、私はその感性を褒めているのではありません。)

一方、作り手の方は、ブームが絶頂を迎える頃にやっとトレンドが分かるのです。そう感性が鈍いのです。分かるまでに相当時間を要します。

さて、そのトレンドを察知した人たちは、本当にコンフォート・シューズの定義とか作るにあたっての哲学や概念をはたして理解していたのでしょうか?そのことを、考えて見たいと思うのです。

 

 つづく

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STリラックス・開発秘話1

 

 本日より、以前のブログで、後日折を見てと宣言していた、当社の主力商品の一つ、STリラックスがどのようにして開発されたかのお話をしていきたいと思います。これも漂流記同様、社員が会社の隠れた歴史を知ることで、今後の商品開発やサービス向上に向けて参考になることが多々あると思って書いています。

なので社員たちは率先して読むのだぞ!

 

STリラックスはコンフォートシューズと呼ばれる種類の靴です。まずはそのコンフォートシューズという概念と歴史から学びましょう!

Comfort(コンフォート)を英語の辞書で調べると「慰め」と出ると思います。Comfortable(カンフォータブル)で[快適な]となります。つまりコンフォートシューズとは「快適な靴」と言う意味です。この字面を見ただけの判断では、取り方によってあぶない匂いがプンプンしてきます。というのも現在の市場には、コンフォートシューズと銘打ってはいるもののとてもその機能を有していない極めて危ない商品も多数出廻っているのです。

では、どういう条件が揃えばコンフォート・シューズと呼べるのでしょうか?それを説明するには、それらが世に出るきっかけとなったあたりまで少々歴史を遡らなければなりません。

コンフォート・シューズを作っている代表的な国といえばドイツです。ドイツにはマイスター制度というのがあり、靴工場を設立し経営するには、必ずシューマイスターの資格を持った人が、在籍する必要があります。それとは別に、もし何らかの足の障害を持った人用の靴を提供する場合は、オーソペディック=整形外科の勉強をしてきたオーソペディック・シューマイスターという資格が必要になります。

ドイツでは、他のヨーロッパの国と同じように、古くから靴作りが行われてきました。今では革の製造をやめてしまったカールフロイデンベルク社などのタンナー(革を鞣す工場)も多数存在していましたし、サラマンダー社などの大手靴メーカーも多数存在していました。旧西ドイツ時代の首都であった町・ボン。そのボンの南に2時間半ほど車を走らせた場所にピルマゼンスという町があります。この町がドイツでは革のタンナーや靴メーカーの集積した街として世界的にも有名でそれらに関する博物館もあります。

ドイツは、日本と同じ第二次世界大戦の敗戦国です。そしてこれも日本と同じように戦後は見事に復興を遂げ国でもあります。自動車産業も盛んで、ベンツ・BⅯW・ⅤWなどは、ドイツ車として超有名です。その他の産業でも有名企業が数多く存在し、GDPは日本に次ぐ世界でも有数の経済大国なのです。

なんでこんな話をしているかというと、様々な産業が発展したことにより、ヨーロッパの他の国々と比べ圧倒的に賃金格差が広がってしまったことが問題でした。ヨーロッパではほとんどの国で靴を作っています。見た目が同じ靴であれば安いほうの靴が売れるのは当たり前です。現在はヨーロッパが一つになりEUとなっていますが、その過程ではECと呼ばれた時代もあり、徐々に徐々にヨーロッパは一つになって行きます。その過程で賃金の高さ故に、ドイツ国内の靴産業は衰退していくということが起きたのでした。

ドイツ国内の靴メーカーの経営者たちが黙ってジリ貧になって行くことを看過出来るはずはありません。他の国と差別化してドイツの靴産業・生き残りの為の一大プロジェクトがスタートしたのでした。

 

つづく

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ありがとうございます

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こんにちは。

昨日は地元宮内の熊野大社の夏祭りにおじゃましました。

お祭りの賑わいのなか、

地元の方々とたくさんお話できてとても楽しい時間でした♪

 

お声をかけてくださった方々、ありがとうございます☆

 

そして、初めてのイベントを準備・開催してくださった

地元の方々、ありがとうございます☆

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本日 7/24(水) イベント出店  

おはようございます。

急なお知らせですが

本日、地元宮内の熊野大社例大祭の夏祭りイベントに

出店いたします。

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 「ご縁日×ご縁市」

 初めて開催されるイベントです。

 浴衣で来場し、短冊にお願い事を書いてくれた

 女性にプレゼントがあるそうです♪

 

 ぜひ、みなさんお誘いのうえ

 お祭り・縁日にお越しください☆

 

 

縁日の会場は公民間前広場です

 15:00-21:00

 

 

 

 

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ありがとうございます☆

こんにちは。

週末の3日間、

宮城興業の「SUMMER FAIR」にお越しいただき

ありがとうございます。

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 ”お母さんと娘さん”

 ”お友達と”

 ワークショップを楽しまれたお客様も♪

 

 

また遊びに来てくださいね♪

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ご案内「本社販売会」

こんにちは。

今週末の

5(金)・6(土)・7(日)の三日間

宮城興業にて「SUMMER FAIR」を開催します♪

 

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 本社特設会場にて

  ”靴”と”筒井さんの鞄”

 TUFF STUFFにて

  ”革はぎれ”と”革こもの”を

 販売いたします。

 人気の革はぎれ詰め放題もありますよ☆

 

スタッフ一同、皆さまのご来場お待ちしております♪

 

一部のお客様にお伝えしていた

当初の日程より短期開催となりましたことお詫び申し上げます。

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ありがとうございます

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こんにちは。

29(土)、

真室川の「さなぶり手仕事まつり」に

参加させていただきました♪

 

午後からはあいにくの雨☔でしたが、

ふだん会えない方々とお話することができ

新しい発見!もありました。

 

地元の方はもちろん、

米沢のお客様にもお越しいただいて

とてもうれしかったです☆

 

ありがとうございます。

 

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